松本市制100周年記念 2007MHC登山講習   −夏の常念岳(2857m)登山−
7月28日〜29日 実施報告
7月28日AM6:30豊科駅北、県安曇野庁舎駐車場に、参加者15名が集合。3台のタクシーに乗り合わせ、登山口手前の臨時駐車場へ向かう。駐車場で下車し、準備を整え歩き始める。道路崩落現場の迂回路を経て、AM7:50登山口から一列縦列で登山開始。上空は曇っているが、山の稜線は望まれる。
 登山口から15分、鳥居の立つ「山の神」で手を合わせ、安全登山を祈願する。ここから一ノ沢渓流沿いの森林帯の中、ウグイス、コマドリが鳴く、緩やかな登りの登山道を進む。 
ゴゼンタチバナ
渓流上部、山腹の巻き道を辿る ニッコウキスゲ 木々の枝越に豪快な常念岳を望む
 AM11:00渓流上部、ニッコウキスゲ咲く山腹の巻き道を辿り、AM11:30最後の水場に到着。ここで水を補給し、胸突き八丁の急坂を登る。第一、第二ベンチで休憩しながら高度を上げると、木々の枝越しに前方空高く、豪快に聳える常念岳の姿が望まれる。PM12:30常念乗越に登り出る。
軽荷で常念岳頂上を目指す 七合目から望む山頂「もうすぐだ!」 頂上直下の急斜面を登る
 常念小屋で昼食後、PM1:30軽荷で常念岳山頂を目指す。花崗岩石がゴロゴロと積み重なった登山路を登り、PM3:00祠の建つ頂に、全員登頂する。「バンザーイ!」。30分程、憩いのひとときを味わう。頂上付近は霧が流れ、槍穂高連峰の稜線も雲が漂い、展望が判然としない状況だ。PM4:45小屋へ引き返し、泊する。
イワツメクサ ミヤマダイコンソウ
眼下に安曇平を望む 横通岳中腹から望む常念岳の雄々しい姿 常念岳山頂に全員見事登頂
「バンザーイ!」
 29日早朝、見上げる空は晴れ模様。AM5:00常念乗越から厚い雲海上に、日の出を拝む。西方を振り仰ぐと、昇る太陽に照らされて槍ヶ岳、穂高岳連峰の雄々しい姿が望まれる。AM6:30軽荷で、北に聳える横通岳へ向かう。テント場を抜け、低木帯を登り出ると展望が開け、南に乗鞍岳が望まれる。
乗越から日の出を拝す 雲海上に昇る日の出 朝日に輝く槍ヶ岳
花崗岩の白砂礫帯のジグザグ路を登ると、高山植物の女王コマクサの大群落に出会う。横通岳西側山腹一面が、ピンク色に染まって見えるほどだ。AM7:45横通岳2767mに全員登頂。
山頂からは、北に大天井岳、燕岳、その後方に立山、剣岳が遠望できる。南西に残雪の涸沢カールを囲むように穂高岳連峰が聳え立っている。うららかな太陽の光の下、小一時間「山頂の憩い」に浸る。
軽荷で横通岳の白砂礫路を登る 群落するコマクサ 横通岳山頂に登頂、憩いのひと時に浸る
 AM9:15常念小屋に引き返す。槍ヶ岳を望む特設ベランダで、コーヒーを啜り、常念小屋の山崎支配人から、小屋番の苦労話を興味津々に聞く。雪との格闘、遭難、水の確保、クマの出没、などなど。
山頂から望む穂高岳連峰 常念小屋ベランダでコーヒーを味わう 山崎支配人から苦労話を聞く
AM10:00お世話になった常念小屋に別れ告げ、下山開始。途中膝を痛めた参加者のため、ゆっくりと下降。しかし登山口まであと2kmのところで二手に別かれ、先発隊はPM2:45タクシーの待つ臨時駐車場に到着。後発隊はPM3:45に到着し、各々タクシ−に乗車して、参加者の車の待つ県安曇野庁舎駐車場に向かい、解散とした。
安曇野に颯爽と聳える、雄々しく気高い常念岳と白砂礫とコマクサの群落に彩られた横通岳への登山は、心身ともに大満喫させてくれた夏山登山だった。